チームで目的をそろえて何かを変えていくことに難しさを感じていたときに、O先輩からタイトルに有る本をおすすめしてもらった。読了して、結構面白かったので読書メモを残しておく。
ついでにこれもどうぞ。 https://t.co/5ofCaXBn5q
— おーえす (@os_hiroaki) 2020年1月28日
メモ
超絶ざっくりいうと二項対立はやめようって内容だと理解した。きっとあなたは対立した相手のことも、コラボレーションについても誤解しているのでその誤解を筆者の実例をもとに解いていくぜ!という感じ。ちょこちょこと示唆に富む言葉が出てきた
序盤にあった深い言葉がこれだった。この言葉のおかげで以前より、どちらが正しいとかいうことはなくどちらも正しいと思うようになった。 - ニールス・ボーア曰く「卓越した考えはことごとく、その反対の考えも正しい」
ストレッチ・コラボレーションというのが筆者が主張する新しいコラボレーション手法のことだった
- ストレッチ・コラボレーションにおける前進とは、実験しながらともに学ぶプロセス
- コラボレーションの達成に取り組んでいる人々及び自分自身の意識へ注意を向けよ
- 全体性の要求 ← ティール組織にも出てくる単語らしい
- 切望している今とは違う未来に、敵対者が有益な何かをもたらす可能性を考慮に入れてはどうか。こうするためには、学び、過ちを犯す意識的な人間として私達は個々に自己を探求しなければならない。
- コラボレーションが不可能だと感じるのは、私達がコラボレーションを誤解しているからだ
- 問題が重要であるほど、見方の違いが大きいほど、コラボレーションが必要であり、難しくもなる
- コラボレーションは必ずしも最善の選択ではない
- 強制、適応、離脱、コラボレーションの4パターン
変化について触れているところが多かったのも印象深い。変化に関して自分は過激派な人間だということを理解しつつあるのだが、人は「変化させられることが嫌い」ということを重々承知する必要があるなと思った。 - 人は変化が嫌いなのではなく、変化させられることが嫌い
学びと変化に対して常にオープンでありたいものです
- 価値観、考え、行動の変容を可能にするには学びと変化に対してオープンであることが求められる
以下も結構考えさせられた内容が多かった
- 最善を善の敵にするな。正解は一つではない
- 階層制度がある場合、私は正しくあなたは間違っているという信念は、私は上に立つにふさわしく、あなたは下で当然という思考に陥りやすい
- 複雑で意見が割れる状況で協働する場合の典型的な出発点は解決策は何か、それどころか問題は何かさえも参加者間の合意がないこと
- 従来型コミュニケーションは、単純でコントロールされた状況でしか機能しない
- 状況を変えられるが、変化を一方的に起こせない場合かつ、変化をコントロールできない場合はストレッチコミュニケーションで問題の複合する状況に対処すると筆者は言っている
- ストレッチコミュニケーションの要素
- 協働する相手との関わり方。ストレッチしてチームの内外に存在する対立とつながりに対する先入観を捨て、受け入れ、対処する
- チームでの取り組みの進め方: うまくいったり、前進する方法を一歩ずつ発見するためには、多くの考え方や可能性を実験しなくてはならない
- 対処する状況に自分自身がどう関与するか、つまりどんな役割を果たすか: 状況にしっかり足を踏み入れ、自分自身が行動を変えることへの抵抗を捨てなければならない
- 謙虚さは最大の美徳
- 社会の多元性に対処する能力を高めることができればほかの問題にはいくらでも対処できる
- 自分が厳しくあろうとするときには情け深くあろうとし、情け深くあろうとしたときに厳しくあろうとするという考え方もある。アンバランスを取り戻す動き
- 大切なのは静的なバランスを保つことではなく、動的なアンバランスに気づき、それを修正すること
- ストレッチ・コラボレーションでは取り決めや合意を交わす以上のことが必要になる。それは進行していく創発的なプロセスで、合意よりも行動が大きな意味を持つ。決定的に重要なのは、参加者が自由に創造的に行動でき、進む道を創造できる状況を作ることだ
- (おそらくストレッチコラボレーションでの)成功とは、行き詰まりから脱して、次の一歩を踏み出すことだ
- ストレッチコラボレーションでは計画を立て、合意し、実行する以上のことも必要になる。計画作成は一定の規律として役に立つことはある。参考程度にして、意味がなくなったら変更するかぎりにおいてではあるが。不確実性と論争のなかで前進することになる
- コラボレーションの創造性を高める鍵は、協働者の聞く姿勢をオープンにすることだ
- 対話には4種類あると仮定する
- プレゼンシングは、特定の人や事柄には注目せず、より大きなシステムの視点から話を聞くやつ
- 対話、ダイアログは、まるで相手の内部にいるかのような立場から共感的に、主観的に話を聞く
- ダウンローディングは、他の話は聞かず、自分の話を確かにする内容だけ聞くやつ
- 討論、ディベートは、外部から客観的に事実を述べる。この話し方は意見の衝突を招く
- 太極拳の推手について
- いかに手ごわく、屈しない敵だとしても、穏やかに対することができないということは、自分自身の行き詰まりを暗示しています
つまるところ、誰もゴールがわからない状況で行き詰まりから脱していくということに今自分は課題感があるようだ。まだ咀嚼しきれていないが、数年この読書メモを紐解くことになるなという直感を得たので読書メモという形で紹介した。よかったら以下からどうぞ。