感想
エンジニアリングや開発という行為がどういうものなのかを個人、組織、スケジュール、組織学習といった観点で紐解いている本でした。頻出語句としては、認知の歪み、不確実性、情報の非対称性といったあたりです。
印象的だった内容
- 個人の思考のバグという考え方と、思考のリファクタリング
- 不確実なことを避けてしまう文化的傾向が、日本でのアジャイル導入のハードルになっているという示唆
- プロジェクトは終わりがあり、プロダクトには終わりがないという違いについて
- 技術的負債に光を当てるためには、2つの情報非対称性つまり、「エンジニアは知っていて、経営者が知らないこと」と「経営者は知っていて、エンジニアが知らないこと」を解消していく必要がある。前者はアーキテクチャの複雑性で、後者は将来要件の不確実性
今後数年のキャリアに、多大な影響を与えてくれるであろう良書でした。一読をおすすめします。